日本非核宣言自治体協議会 National Council of Japan Nuclear Free Local Authorities

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西東京市

戦争被害の状況

原子爆弾の投下訓練が行われた
 1945(昭和20)年4月12日、米軍のB29爆撃機による空襲で市内に多数の1トン爆弾が投下され、130余人の方が亡くなりました。田無駅周辺だけで約50人が犠牲になり、付近にあった防空壕で生き埋めとなって亡くなった方も多数います。
また、同年7月29日には、市内の別の場所(現:しじゅうから第二公園)に模擬原子爆弾が投下され、近くで畑仕事をしていた女性3人が亡くなりました。
 この爆弾は、長崎に投下された原子爆弾と同型・同重量であり、米軍資料関係者らの調査により、原子爆弾の投下訓練のために全国約50ヶ所で実施された作戦の一つであることが判明しました。なお、このとき爆弾を投下したB29爆撃機は、後に長崎に原子爆弾を投下した機体となりました。

しじゅうから第二公園 模擬原子爆弾が落下した場所は、現在は公園となっています(西東京市所蔵)

戦後の復興の歩み

「西東京市平和の日」には毎年式典を開催
 西東京市は、戦争の惨劇を記憶にとどめ、平和意識を高めるために、市内で特に戦争の被害が大きかった4月12日を「西東京市平和の日」と定め、記念式典やイベントを毎年開催しています。
その他平和に関する取組みとして、広島平和記念式典に市民を派遣する「広島平和の旅」をはじめ、「非核・平和パネル展」や「平和映画会」を実施しているほか、戦争に関する遺跡等を見学する「ピースウォーク」や平和に関する講演会として「非核・平和学習会」を開催するなど、年間を通して様々な取り組みを行っています。
 平成27年には戦争体験を風化させないために、戦時中にあった市内の出来事や今も残る市内の戦跡、体験談などをまとめた映像作品『忘れてはいけない記憶~西東京市にもあった戦争~』を市民の方々との協働で制作しました。令和4年には、この映像作品に、初代田無市長である指田吾一が自身の被爆体験を綴った書籍『原爆の記』の一部をアニメーション化して加えたほか、新たな戦争遺跡を収録するなどのリニューアルを行いました。
 また、近年の取組みとして、「子ども・若者平和ワークショップ」を開催しており、小学生・中学生とその保護者の皆さんに加えて、若者スタッフとして市内の高校生、大学生、市長、教育長も加わって、多世代で平和についてのワークショップを行っており多世代が協力して平和推進の活動を行える機会を創出しています。

平和リング 戦後には、田無駅北口に平和観音像が設置されましたが、再開発に伴い、総持寺に移設されました。1996年に、その事実を伝えるため「田無戦災記念碑」を建て、一人一人が平和を支える担い手となることを願い「平和のリング」設置しました(西東京市所蔵)
子ども・若者平和ワークショップ(西東京市所蔵)

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